客観的に2008年のシーズンを振り返って分析してみると(一度11月の中断時期に選手に対してもプレゼンしたのですが)、今年の得点パターンとして、サイドバックや、中盤からのアーリークロスから、2トップの高さを生かした得点が非常に多いことが特徴的だったと思います。一言でいえば“高さを生かした、サイド攻撃”と言えると思います。また、相手が高さを警戒し、ペナルティーボックス周辺に人数を集めるので、その結果ボックス前にスペースができ、福岡には布さん、北斗、城後、淳、タレイなどミドルシュートを、得意とする選手が多く、そこからのミドルシュートも効果的だったと思います。特に湘南戦の2得点目などが良い例だと思いますが、相手の両サイドバック共にとても積極的に攻撃参加してくることが多く、その空いたスペースをFWの選手が狙っていたのですが、そのスペースにジャンさんが走りこみ、マイクにひきつられて中が空いたスペースに、素早くサポートに入った淳がシュートという形は、試合前にジャンさんと話していた通りだったと思います。
J2の傾向として、きちんとビルドアップして守備ラインから前線につなげるチームはほとんどなかったのですが、攻撃パターンとしては、DFラインからロングボールを放り込んで、こぼれ玉を拾う、もしくは相手に拾われても、そこにプレスを掛ける事でボールを奪い返し、ショートカウンターという形がどのチームも多かったように思えます。ビルドアップと口で言うのは簡単ですが、プレスが激しくなればなるほど、非常に難しい要素の一つだと思います。名古屋の時も、重点を置いて練習を重ねましたが、形になり始めたのは2年目以降だったと思います。緻密な計画の下、状況を考えて行う必要があるのでしょうね。また、中央から崩せるチームも少なかったのですが、セレッソの攻撃陣はしっかりとした約束事のもと、多種多様な攻撃の形を持っていたと思います。来年は、クルピ監督も残留するようなので昇格候補の本命ではないでしょうか!?
また逆に、守備に関しては、オーガナイズしている状態で失点している状況は少なく、ほとんどの失点がボールを失って15秒いないということからもわかるように、カウンター、もしくはショートカウンターを受け、守備をオーガナイズする前に失点してしまう傾向がほとんどでした。つまり、(これは攻撃面にも関して言えることですが)ボールの奪われ方が悪いということと、不利な状況での一瞬の判断の改善すれば、失点率も改善できると思います。
アビスパの選手達のレベルはJ2の中でも高いと思いますし、全てがうまくかみ合うことができれば来年こそは昇格の大本命でしょう!
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